「やらなきゃいけないことがあるけど、やる気が出ない…」という人は多いと思います。
結論からいうと、やる気が出ないのは当たり前で、人類共通の脳のクセなんですよね。
脳は基本的に怠け者。緊急時にはとんでもない力を発揮しますが、あとでできることは徹底的に先延ばしにしてしまいます。
どうすればこの怠け者の脳をコントロールできるのか?これについて今日はシェアしたいと思います。
脳は先延ばし癖がある
先延ばし癖は、特定の個人にあるものではなく、人類共通である脳のクセです。
脳がパワーを発揮するのは『緊急事態のとき』です。
- 夏休みの最終日の宿題
- 健康に問題がでてからする運動
- 締め切りギリギリの仕事依頼
- お客さんが来る日の大掃除
- 旅行前日の荷造り
「あ〜わかる〜」という人がほとんどだと思います。
人間脳の構造は、中心には生命維持のための「魚脳(脳幹)」、その外側には本能や情動を司る「動物脳(大脳辺縁系)」、その外側には論理的に思考する「人間脳(大脳新皮質)」があります。
図で簡単に書くと下記のような感じです。
中心にいけばいくほどその力は強く、コントロールすることが難しい。
たとえばダイエットを成功させるコツは摂取カロリーを消費カロリー以下にすれば論理的に痩せることができます。
頭では論理的にわかっているのに、「ケーキ食べたい!」とか「ビール飲みたい!」という動物脳が勝ってしまう。このジレンマに僕らは苦しんでいるわけなんですね。
「他人の行動はともかく、自分の行動くらいはコントロールできるだろう。」と思っていても実はそうではないんです。自分の行動でさえコントロールするのは難しい。
なぜなら、自分の中には、目標を持ってそれに向かって行動しようという『長期的な欲求を満たしたい自分』と、できるだけ楽をしたい『短期的な欲求を満たしたい自分』みたいな複数の自分が存在しているからです。
『意識の高い自分』を会社の社長とすると、『意識の低い自分』は、会社の社員。社員は給料が低いなら基本的に力を発揮しない。
この社員たちは、自分の会社が本当にヤバいのに気付いたり、社長の言っていることが自分たちにもメリットがあることがわからないと基本的にはいうことを聞いてくれない。
「これ終わったら飲みに連れてってあげるから、ちょっとだけ頑張ってよ〜。ね??」と交渉すれば少しは頑張ってくれるけど、そのご褒美も一時的でしかなく、飽きられてしまったら通用しない。
これが目標を持っていても、なかなか達成できない理由なんです。
『やる気』と脳のメカニズム
解説したとおり、脳は基本的に先延ばしをします。期限ギリギリまで引っ張りますし、本当にヤバイことが身に染みてわからない限り、行動しません。
「でも先延ばしをせずに、余裕をもって行動する自分になりたいです…!」
そういう方にオススメなのが、やる気のメカニズムを知ることです。
「やる気」は理由付け
結論をいうと、「やる気」というものは存在しません。
「やる気がでないな〜…」というのは、先延ばしをするための理由付けです。悪い言い方をすると『言い訳』です。
- やる気がないから、できない=×
- やりたくないから、やる気のせいにする=○
ちょっと耳に痛い話ですが、とりあえずやる気のせいにしておけば、それっぽい納得感がある。
このように、脳の「理由付け」という機能は人生に大きく影響を与えます。
人はなんとなくした行動に対しても、後付けでいろいろな理由を付けるというクセがあります。
たとえば、なんとな〜く選んだランチメニューでも「なんでそれ選んだの?」と聞くと、もっともらしい理由を作り出します。
「やる気」というのも、実はこの理由付けのひとつなんです。
やる気を出すたった一つのコツ
ここまで解説したとおり、人間の脳は人間脳と動物脳の目的が一致していなければ基本的に行動しません。
そのため、「1週間後に締め切りの仕事」があった場合、いくら頑張ろうとしても締め切りギリギリまで引き伸ばすのが普通です。
じゃあどうすれば、余裕をもって行動することができるのか?やる気がでるのか?というと、やる気をだす最大のコツは『行動すること』です。
つまり、やっちゃうこと。
ダイエットでランニングしてるなら、「やる気があるかどうか?」を考えずにやる。
1週間後が締め切りの仕事を今日やってしまいたいなら「やる気があるかどうか?」を考えずにやる。
1ヶ月以内に役所に提出するべき書類があるなら、「めんどくさいな〜」と考えずにやる。
「なんだよ!結局根性論かよ!!」と思うかもしれませんが、この方法にはちゃんと理由があります。さっき紹介したとおり、脳は『理由付け』をするんですね。
つまり「やる気がある」というのも後付けなんです。自分自身をやる気がある状態にするためには、行動するというのが最適解です。
つまり、行動しないから脳が「やる気がない」という『理由付け』をしてしまう。
反対に、行動してしまえば「今日はやる気があったな」と『理由付け』をしてしまうということです。
そもそも「やる気」なんて存在しない。やらなかったから「やる気がなかった」と思ってしまう。やったから「やる気があった」と思ってしまう。
だから、「今日、やる気があるかどうか?」なんて考えずにとりあえずやってしまう。
これ、めっちゃシンプルな方法なんですが、かなり強力です。
「やる気が〜」、「モチベーションが〜」って行動するまえに考えるとほぼ確実に負ける。行動できない。
だって『動物脳』が期限ギリギリまで伸ばすための理由付けをいくらでもしてくるから。頭の考えてたら確実に『動物脳』の言い訳に負けてしまう。
行動するコツは、行動前にいろいろ考えないこと、やる気とかモチベーションとかは行動してしまってから、あとで考えることにする。(行動してしまったあとは、やる気とかモチベーションとか、そんなことどうでもよくなってるんですけどね。)
最強のコツは習慣化
解説してきたとおり「やる気」というのどっかにあるものではなく、解釈であることがわかったと思います。
今回紹介したことを実践すると、行動した後の自分の変化を意識できるようになっていると思います。
「あ!ほんとだ、行動の後付けをたくさんしてる。」って気づくだけでも大きな変化です。
繰り返しになりますが、やる気とかモチベーションはやる前に考えない、やってから考える。
これを繰り返していると「行動グセ」が付きます。行動グセは、言い換えると『習慣化』です。
この『習慣化』が本当に最強なんですよ。
- 朝起きて歯を磨く
- 出かける前にお化粧をする
- 仕事にいくために駅まで歩く
- Twitterでトレンドニュースを確認する
習慣化していることって、「努力」なんて思わないですよね。やる気とかモチベーションとか考えなくても、無意識でやっちゃうことが誰しもあると思います。
行動も同じく「行動するまえにごちゃごちゃ考えない。だって結局やらない理由を考えちゃうんだもん」って感じで繰り返していると、考える前に行動するのが当たり前になってくる。
すごくシンプルですが行動するために大切な考え方なので、是非参考にしてください。
まとめ
内容をまとめると下記のとおりです。
- 先延ばしクセは脳の性質
- 先延ばししないのは緊急時だけ
- 「やる気がでない」は行動しないための理由付け
- 「やる気」を考えるまえに行動する
- 行動したあとにならいろいろ考えてOK
では今日はこれで。
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