メルマガでこんな相談をいただきました。
【相談内容】
自分のやりたいことがなにか がはっきりしません
やりたいことが明確になる方法が知りたいです
やりたいことが見つからない。
これは僕自身も経験したことがあります。
この時期って結構苦しいというか、焦るんですよね。
気持ち的には迷子になったような感じです。
心理学では『幸福』という定義の中に”没頭”が含まれています。
つまり、没頭するものを見つけることは幸福感を感じる人生を見つけることにもつながるってことです。
だからこそ「やりたいことが見つからない。自分は何がしたいんだろう…」という風に悩むし、早く見つけたいと感じると思います。
「やりたいことが分からない」でいい
質問者さんは「やりたいことが見つからない」と焦っているかもしれません。
でも、それでOKです。
「やりたいことが分からない」と分かったことがめちゃくちゃ重要です。
そもそも小さな頃からやりたいことをハッキリと認識している人の方が稀(まれ)です。
日本では物心がつく3歳くらいから保育園や幼稚園に入学し、卒業後は小学校に入学です。
小学校が終われば中学校、中学校が終われば高校。
それからは多少分岐はしますが、就職、大学というのが一般的なルートです。
物心がつく前からこのようなある種の”人生のレール”に乗せられて、やりたいことよりも”やるべきこと”を外から与えられる生活が始まります。
そうすると「自分のやりたいこと」を真剣に探す時間ってなかなか無いですよね。
学生時代はテストや受験があるし、就職すれば会社の仕事がある。
なので普通に生きていると「どうぞ、これから1年間は好きなことを探す期間です」という感じで時間が与えられることはありません。
つまり、やりたいことは積極的に自分が時間を作って見つけるという時期もめちゃくちゃ大切です!
やりたいことを見つける期間も大切
「やりたいことが分からない」という相談ですが、実はこの悩みの中に答えはあります。
「やりたいことが分からない」という悩みを持っているのであれば、今現在やりたいことは「やりたいことを探したい」ということになると思います。
僕も会社を辞めてすぐ同じような経験をしました。
「やりたいことをして生きる!」と会社を辞めたにも関わらず、「そもそも自分のやりたいことって何…?」と悩んでいました。
『やりたいことの見つけ方』みたいな本もたくさん読みました。
で、今現在はやりたいことがたくさんあるのですが、振り返っても「やりたいことが見つからない」と悩んでいた時期も大切だったと感じています。
そこで得た知識や経験が今も生きているからやりたいことがたくさんあるという状態が保てているからです。
じゃあ「やりたいことはどうやって見つけるの?」という具体的な話をしていきます。
「意味があるか?」で判断しない
大人になってくると、
- これってなんの意味があるの?
- 役に立つの?
- 将来的にお金になるの?
というような価値観で物事を判断してしまいがちになってしまうと思います。
でも子供ってそれが「役に立つのか?」「お金になるのか?」なんて何も考えずに「楽しい!」「やってみたい!」という気持ちで物事に取り組みますよね。
『やりたいこと』の発見は「楽しい!」「やってみたい!」の延長線上にあります。
好奇心はなぜなくなるのか?
心理学でこんな実験があります。
あるところに無邪気にお絵かきをしている子供がいます。
そこに大人が現れて「上手だね〜!」と褒めたり、子供にご褒美にキャンディを与えます。
子供は褒められたり、キャンディがもらえると喜びます。
これを続けたあと、褒めたりキャンディを与えることを辞めます。
そうするとどうなか?というと、子供は
「褒められない、キャンディももらえない。だったら絵を描かない!」
と、絵を描かなくなってしまいます。
つまり、もともとは「楽しい!」という理由で絵を描いていたのに、いつの間にか絵を描くことがご褒美をもらうこと、褒められる手段にすり替わってしまったということです。
心理学では賞罰や報酬を目的としたモチベーションを『外的動機付け』、好奇心や興味をもとにしたモチベーションを『内的動機付け』と言います。
『外的動機付け』は褒美があるならやる、無いならやらないというもので、一時的なエネルギーは発揮しますが長続きしません。
『内的動機付け』というのは自分内側から溢れ出るので長期的にモチベーションが続きます。
つまり、やりたいことを見つけるには、まず自分の内側からやってくる「やってみたい!」「知りたい!」というワクワク感を再発掘する必要があるということですね。
じゃあどうやって好奇心を再発掘するのか?
好奇心を再発掘しよう
好奇心を再発掘する方法は、なんでもいいから少しでも興味があることをやってみるということです。
僕が実際にやったのは
- 天体観測
- 水彩画を描く
- ギターで好きな曲をコピーする
- 海外旅行
などがあります。
例えば天体観測ってただ星を見るだけなのですが、見ていると「あれ、星の色が違う」ということに気づきます。
そうすると「なんで星の色が違うの?」という疑問が出てきます。
「星の温度?どうやって計ったの?」
「星までの距離?どうやって計算したの?」
「誰が計算したの?」
「誰が発見したの?」
「星の大きさってなんでわかるの?」
芋づる式に「知りたい!」「なんで?」「どうなってるの?」という疑問が増えていつのまにかネットで検索しまくっていまいした。
ここで大切なのは行為自体ではなく、“好奇心を発見する脳の状態にする”ということです。
精神状態は世界の見え方に影響する
大人になるとワクワクする気持ちって減ってきませんか?
例えば子供の頃って遠足に行く前の日ってワクワクして眠れなかったと思います。
でも大人になると経験則で「遠足ってまあ、こんな感じだろうな」というのが想像できると思います。
その時に大切なのが『好奇心』です。
「実は知らないことってたくさんあるんだ!」とか「今回はどんなことが起こるんだろう!」という好奇心を持っていれば現実の捉え方が変わります。
例えば下の画像を見てください。
悲しい気持ちの時に見れば「なんか暗い…。切ない画像だ…。淀んでいる…。」と思うかもしれません。
でも、好きな人に告白してOKされた後に見たらどうでしょうか。
「ロマンチックな風景だ!こんな場所でデートできたら最高だな〜」なんて思うかもしれません。
..
でも実際のところは、この画像自体はフリー素材であり、特定の意味はありません。
そういう風に、自分の精神状態というのは自分が見ている世界にかなり影響するんですね。
つまり、好奇心を再発掘して、興味を持つ癖をつければ色んなものに興味が出てきます。
そうすればその過程でやりたいことは一つに限らずたくさん見えてくるはずです。
まとめ
最初にお伝えした通り「やりたいことが分からない…」という悩みも、言い方を変えれば『興味』ですよね。
だからこそ相談者さんは僕のメルマガに相談をくれたんだと思います。
この記事を読んでいる方も同じようにこの記事を見つけて読んでいるんだと思います。
「分からない」と思った時から解決のスタートです。「分からない」と思ったから解決方法を探してるんだと思います。
なので今回の記事が何かの参考になればと思います。
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